東京モラトリアム人間

寂しいのでつぶやきます。

俺氏、東京に飽きる

自分が東京に上京したのは29の頃。山口県でひっそり産声を上げた後、まあまあ悠々自適に学生生活を過ごし、大学入学を機に、地元を離れ、関西の秘境である和歌山に移住。

そもそも私と東京の出会いは大学受験を終えた高3の春休み。同じく新生活を始める上京仕立ての友人の家に転がり込み、はじめての東京を満喫した。山手線から見えるビルや人を見るたび、これが同じ日本かよと地元のあまりの狭さに恨みさえ覚えた。この時、田舎の大学に合格してしまったことを少し後悔した。

それからと言うもの、いつも心の奥底に東京という憧れを持っていた。

しかし、なぜこの歳になるまで東京へ上京してこなかったのか。それは極度の面倒くさがりな自分の性格が起因する。大学3年の就職活動のときも、金もないし、動きたくもない。友達と離れたくないとか、どうしようもない理由並べて、おもすぎる腰が全く上がらず。

結局、適当に受けた和歌山のIT企業に就職することになった。しかし当然東京の憧れは萎むどころか膨らんでいくばかり。それでも動かない!休日を使って東京に面接に行くなんてきびしい。それに落ちたら交通費がパーじゃん。なんという筋金入り。

そんなことを考えているうちに5年の月日が経過。

転機は訪れた。会社から東京への転勤を命じられたのだ。これは最大の好機到来。東京でも頑張れよと上司に送別される傍らでこっそり転職の準備を始めた。遅咲きではあるが、これでシティボーイへの階段が登れる。

そして東京に上京をして3ヶ月。新卒で入った会社を辞めて六本木の企業に転職。東京でどう生き抜いてやろうか。ここが俺の墓場の地だ。ここを俺の晴れ舞台にする。軸ぶれぶれの自信とともに、本格的な東京生活の火蓋が切って落とされたのだ。

しかし、人生はそんなに自分の思うようにはいかない。東京に来てまず躓いたのが知人がいないこと。そして私は重度の人見知りであること。職場の人間とは会社で軽い会話はするけど、休日や平日の夜に飲んだり遊んだりするほど深い関係となることもない。もともとの友人も東京に何人かいた。上京する前には「早く東京に来なよ」と言ってくれていた人たちだ。そんな彼らも手のひらを返す如く、結婚したり里帰りしたりしてしまった。(私が上京するのが遅かっただけです。さーせん)

そして肝心の東京の地。楽しかったのは最初だけ。最初は新宿や渋谷、中野とか色々いった。ラーメン巡りも楽しかった。しかし、もうこの街並はもう見飽きた。いや、まだ全部みてないけど、見る気もおきない。駅から降りて目の当たりにするのは、どこもギラギラ輝いた看板と人。人。人。電車の混雑。長蛇の列。映画の事前予約、ぶつかり合う人々。

 

よし、田舎へ帰ろう。

次は福岡かなー。